ヒグラシの部屋
●襖
先ほど恙が出て行った襖。
障子は白く、木もしっかりしている。
手をかけてもビクともせず、開けるのは難しそうだ。
恙(のぎ)
「何をされているのですか?母上」
KP(のぎ)
音も立てずに貴方を覗き込んだ恙は一度首を傾げた
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「……暇だから冒険してたのよ」
KP(のぎ)
恙は視線が自分に向いたことに満足したようで、貴方の手を引き縁側へと座らせる。
KP(のぎ)
かちゃかちゃと危なっかしい手つきでお茶や甘味を用意する恙は、嬉しそうに頬を染め唇を綻ばせながら話しかけてくるだろう。
恙(のぎ)
「母上、母上は甘味はお好きですか?」
恙(のぎ)
「実は母上が持っていたレシピなるものを見て、くっきぃを作ってみたのです」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「そう。でも今は何か食べたい気分じゃないの」
恙(のぎ)
「お茶を入れるのも前より随分と様になりましたでしょう?恙を褒めてください、母上」
「…?どうして?恙は母上に喜んでもらいたいだけなのですが」
KP(のぎ)
お盆に載せた甘味とお茶を貴方が口に入れるのをそわそわと待っているようだった。
恙(のぎ)
「…甘味はお嫌いですか?」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「……あなた、お母さんとはあまり会えない状態で、ずっとここにいるの?」
恙(のぎ)
「?母上はここにいらっしゃいますよ?」貴方の手を握る
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「……話を合わせるのも疲れてきたわ」 ため息をついた
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「私はあなたのお母さんじゃない」
恙(のぎ)
「恙は恙で、母上は母上でございます!なにも知らない恙ではありますが、それだけはわかるのです!」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「どういう理由でそう思うのよ。髪の色も何もかも違うでしょ」
恙(のぎ)
「そうなのですか?」うーんと首をかしげ「恙にはそう、感じるものがあるのですよ」
恙(のぎ)
「ささ、召し上がってくださいな。お茶も冷めてしまいますよ?」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「お茶もいらない。ここから出て帰る道があれば教えて」
恙(のぎ)
「帰る道?ここが恙と母上のお家ではありませんか」
恙(のぎ)
「……。」
KP(のぎ)
貴方は恙に出された食べ物を口にしなかった。
じっと待っていた恙は残念そうに顔を伏せた後、おもむろにそれを持って庭へと出る。
KP(のぎ)
そして顔面に笑顔を貼り付けたかと思うと
恙(のぎ)
「恙、ご飯ができましたよ」
KP(のぎ)
と母のような声色で口遊み、それらを勢いよくぶち撒けた。
形が残ったままのクッキーを愛おしさがにじむ笑顔で何度も何度も何度も踏みつけ、潰す。
不意に振り向き、貴方の瞳を覗き込んだ。
恙(のぎ)
「次はもっと美味しく作ってみせます、母上」
KP(のぎ)
そう言う彼の顔には、どこまでも愛が滲んでいた。
恙(のぎ)
「そうです、母上」
恙(のぎ)
「母上には恙を見て欲しいのです」
恙(のぎ)
「抱きしめて、共に歌って欲しいのです」
「さあさ、こちらへ来てくださいな!」
KP(のぎ)
ぱっとキラキラした瞳で貴方を見つめた恙は先程微塵も動かなかった襖をいとも簡単に開き、さあどうぞと貴方を促している。
襖の奥は夜よりも暗く、塗り潰されるようだった。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「…………」 ため息をついた。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「ツツガ、私はね。愛されるのは嫌いじゃないけど、束縛されるのは大ッ嫌いなのよ」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「アナタだけを見て抱きしめて共に歌えだなんて、受け入れられるわけがないでしょう」
恙(のぎ)
「…そう、ですか」
KP(のぎ)
恙は何か考え込んでいますが、襖の前で待機していますね
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「……ただ、ここに出口はない。調べていないのは、そこだけ」 襖を指差した
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「出血大サービスよ。ちょっとだけなら誘いに乗ってあげるわ」 耳栓を付けて、襖の方に向かいます
廊下
KP(のぎ)
襖の奥へと進むと恙は貴方の後ろを付いてくる。
貴方が歩くたびに廊下を照らす蝋燭が灯っていくがその程度では到底先は伺えない。
KP(のぎ)
ぎいぎいと廊下が叫ぶ。
KP(のぎ)
ぎいぎい、ぎいぎい、ぎい。
KP(のぎ)
足音が減った。
KP(のぎ)
恙が止まったのだと気づいた貴方は振り返る事だろう。
KP(のぎ)
恙は立っている。
能面のように感情を削ぎ落とした顔で貴方の瞳を覗き込んでいる。
真っ黒い瞳に己が反射する。
恙(のぎ)
「…あぁ、確かに恙は悪い子です」
KP(のぎ)
呟きを拾ったと同時に、床は再び悲鳴をあげた。
KP(のぎ)
ぎいぎい、ぎいぎい、ぎいぎい。
KP(のぎ)
己と恙は止まっているというのに、それはより激しさを増して近づいて来ている。
恙(のぎ)
「母上を一人占めしては、恙は悲しいのです」
恙(のぎ)
「羨ましいのです、妬ましいのです」
恙(のぎ)
「恙は悪い子でした、ごめんなさい」
恙(のぎ)
「だから、母上」
恙(のぎ)
「どうか、この恙と遊んでくださいな」
KP(のぎ)
瞬間、恙の前の床、壁、天井全てが破壊され青緑の塊が暗闇を侵食し飲み込んだ。
KP(のぎ)
名状しがたい異形が貴方の目の前を蠢いている。
緑に侵食された幾多の赤子が、まるで粘土のようにくっ付き、潰れ、混ざり、うめき声と共に体液を吹き出しながら巨大な赤子を模している。
KP(のぎ)
指の赤子がこぼれ落ち、ピギャッという悲鳴を最後に巨躯の赤子に潰され血を撒き散らす。
それを気にも留めず、粘つき脈動する身体に存在する口の全てから笑い声、泣き声、悲鳴、うめき声で不協和音を奏で、ずちり ずちりと貴方の方へ近づいていた。
KP(のぎ)
醜悪な化け物を目にした貴方はSANc[1D6/1D20]
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=50 正気度 (1D100<=50) > 99 > 致命的失敗
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
うーん、芸人
KP(のぎ)
www
KP(のぎ)
では1d20+1
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
1d20+1 (1D20+1) > 1[1]+1 > 2
KP(のぎ)
?
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
芸人するな
system
[ ロビン・ロバーツ ] 正気度:50 → 48
KP(のぎ)
一目見て敵う相手ではないことを貴方は悟る。
ひたすらに逃げるしかない、あれに捕まっては終わりだと貴方の本能が叫んでいた。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「遊べる相手じゃないでしょおおおおおおお!!!!!!!!」 なんかすごいビビった気がするけど気のせいだったぜ!!
KP(のぎ)
それではこれより逃走イベントです
●逃走ルール●
<DEX×5>を3回判定する。
クリティカルは2回分の成功、ファンブルは2回分の失敗として処理を行う。
判定に2回以上失敗した場合、<幸運>を振ってもらい失敗した時点でロストになる。
逃走しながら判定無しで化け物の妨害を行える。
妨害の種類により<DEX×5>の判定に補正が入る。
●妨害行動について●
所持品を投げつけることが可能。
化け物は廊下を埋め尽くすほどの巨体で一直線に向かってくる為、確実に当てられるだろう。
投げつけられる回数は3回。種類によって補正値が変わるので注意。
衣類を投げつける場合<幸運>に成功すれば廊下の蝋燭に接触、引火するため補正値が変動する。
宣言を行うのは<DEX×5>の判定前になる。これは振るたびに新たに宣言を行ってもらう。
KP(のぎ)
画面右上に妨害道具表を出しました
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
わあい 1回で複数の道具を投げるのはNGですか?
KP(のぎ)
1回につき1つです
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
了解しました!
KP(のぎ)
それでは1ターン目
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
妨害行動ですが、小さな白い布も衣類扱いになりますか?
KP(のぎ)
衣類扱いで大丈夫です!
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ヤッター! では妨害行動として小さな白い布を投げつけます!
KP(のぎ)
はい、では幸運をどうぞ
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(14*5) 幸運 (1D100<=70) > 97 > 致命的失敗
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
何なんだよお前は
KP(のぎ)
?
KP(のぎ)
ではDEX*5に補正値+10%
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
やさしい
KP(のぎ)
投げつけた白い布は廊下の蝋燭に接触し、チリチリと燃え上がる。
赤子は火が苦手なようで、一瞬身じろぎをした。
KP(のぎ)
DEX判定をどうぞ
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(12*5+10) DEX*5 (1D100<=70) > 39 > 成功
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ヨシ!
KP(のぎ)
まず1回成功。あと1回成功で逃げ切ることができます。
KP(のぎ)
それでは2ターン目
KP(のぎ)
妨害行動を行いますか?
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
はい。包丁を投げます!
KP(のぎ)
はい、ではDEX*5+40
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「XXXXX!!」 ロビン的には気合の入る掛け声で包丁を投げ、そして全力ダッシュ
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(12*5+40) DEX*5 (1D100<=100) > 76 > 成功
KP(のぎ)
赤子は酷い鳴き声をあげ、しばらくその場で悶絶している。
KP(のぎ)
走り続ける。
灯る蝋燭は足元しか照らさず、貴方は暗闇に向かってひたすらに突き進む。
KP(のぎ)
後ろからは未だに不協和音と地響きが近づいている。
捕まってはならない、足を止めてはならない。本能がそう叫ぶ。
KP(のぎ)
理性や思考はそれについてゆくことしか出来なかった。
KP(のぎ)
がくんと唐突に貴方は姿勢を崩した。
後ろにではなく、前に倒れ、飛び込むように。
ようやく、走っていた廊下が途中で途切れ真っ逆さまに落ちているのだと理解した。
KP(のぎ)
どぶんと勢いよく体が生暖かい液体に浸る。
ごぽりと口から泡が溢れ、僅かに煌めいて昇っていく。
KP(のぎ)
上を見やれば、赤子の異形が泣き声を上げながら貴方へと手を伸ばしている。
下を見やれば、大量の青白い腕が集まり大輪の花を咲かせ、すぐそこまで迫っていた。
KP(のぎ)
腕の1つが貴方の衣服を掴んだのを皮切りに身体中へ大量の腕が絡みつき、食虫の花に貪られるように水底へと引きずり込まれていく。
KP(のぎ)
POW*5を振ってください
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(14*5) POW*5 (1D100<=70) > 29 > 成功
KP(のぎ)
水底に沈む中「逃げて」と微かに声が聞こえた。
湖
KP(のぎ)
体の妙な浮遊感で貴方は目が覚める。
幾度目かの覚醒に頭がずきずきと痛んだ。
KP(のぎ)
見えたのは揺らめく夜空と生茂る木々だ。
上半身は後ろにある木によって支えられており、もたれ掛かるように気を失っていたらしい。
下半身は水に浸り、手が揺蕩っている。
KP(のぎ)
化け物は見えない、聞こえるのは木々の擦れる音と水の揺らめく音だけだ。
思わず貴方の口から安堵が漏れるだろう。
先程の異常な光景が頭から離れない。
SANc[1/1D3]
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=48 正気度 (1D100<=48) > 84 > 失敗
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
1d3 (1D3) > 2
system
[ ロビン・ロバーツ ] 正気度:48 → 46
KP(のぎ)
起き上がればざぱりと水の音が響く。
辺り一面、踝までの高さで水が張られていた。
貴方を誘うように木々の間に一本の道が通っており、他に道は見当たらないだろう。
KP(のぎ)
道を進む。
さわさわと揺れる木々の音と、ざぷざぷと貴方が水を分け歩く音が夜闇に響いている。
KP(のぎ)
しばらくして開けた場所にたどり着くだろう。
KP(のぎ)
暗闇に慣れた目を刺すのは鮮やかな空色に発光する巨大な湖だった。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
おっ……ちなみに耳栓は有効ですか?
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「(ウアーッまぶし!!!!!)」
KP(のぎ)
お、そうでした。
では耳栓をしているので水の音や木々の音よりも自分の呼吸音のほうが耳からの情報の大半を占めているかもしれません
KP(のぎ)
覗けば己の顔が鏡のように凪いだ水面へ映し出される。
湖の中央には社らしきものが立っており、道はそこまでずっとのびているとわかるだろう。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
では、発光に目が慣れてきたら中央の社に向かいます
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「(湖の中央……心臓……それを壊せばいいのかしらね)」
KP(のぎ)
貴方は社に向かって進んでいく。
湖は鮮やかに光っているのに関わらず驚くほど透き通り、巨大な空洞が口を開いているように錯覚する程に深く、底が見えない。
KP(のぎ)
ざぷざぷ。
KP(のぎ)
そうして貴方は社へとたどり着く。
社は湖の中央にある孤島にポツンと立っていた。
古く小さい社で、ろくに手入れもされていないのか草花が生い茂り白い花が咲き乱れている。
KP(のぎ)
社に扉が付いているが鍵は見当たらない。
開けられそうだと貴方は思い至るだろう。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
一度深く深呼吸をして、それから静かに扉を開けます。
KP(のぎ)
では
KP(のぎ)
扉はいとも簡単に開いた。
絡みつく蔦がはらりと落ち、水面に波紋を作る。
KP(のぎ)
扉の奥、中央に布が敷かれた籠が置かれていた。
そこに鎮座する物体が貴方の視界へ写り込む。
KP(のぎ)
それは先ほどの化け物のように、赤子の体を潰しぞんざいにくっつけたかのような醜悪な青緑の塊が、真っ黒な1つの目でただただ貴方を見つめ続けていたのだ。
しかし手や足の名残はあるがその形とどくりと鼓動を刻むそれは、紛れもなく心臓だった。
KP(のぎ)
異形の心臓を見た貴方は
SANc[1D4/1D8]
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=46 正気度 (1D100<=46) > 34 > 成功
KP(のぎ)
えらい!
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
1d4 (1D4) > 4
system
[ ロビン・ロバーツ ] 正気度:46 → 42
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ゴリッといくねえ
KP(のぎ)
では、社の中に対して目星が振れます
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=80 目星 (1D100<=80) > 54 > 成功
KP(のぎ)
社の中や籠の周りにどす黒く変色した肉塊がいくつも転がっていた。
よく見れば妙な切れ込みがあり吹き出した体液がこびりついて乾いているようだ。
KP(のぎ)
アイデアをどうぞ
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(13*5) アイデア (1D100<=65) > 49 > 成功
KP(のぎ)
肉塊の大きさは社の中の心臓と同じくらいに思える。妙な切れ込みは何かを突き刺した跡に見えるだろう。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
スペア心臓的な……?
KP(のぎ)
ざぷり。
完全に音を遮断するものではない耳栓の為、もしかしたら水をかき分ける音が聞こえるかもしれない。
恙(のぎ)
「母上はすぐにどこかに行ってしまいます。恙は少しばかり寂しいのです」
KP(のぎ)
恙の声が後ろから聞こえる。
貴方の方を、心臓と同じ色の瞳で見つめている。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
では、聞こえづらいけれどもニュアンスは把握できたのかもしれない 「私をそう簡単に拘束できるとは思わないことね?」
恙(のぎ)
「うふふ!でも先程恙と遊んでくれたのはとてもとても楽しかったのです!母上、恙はもっと遊びとうございます!」
KP(のぎ)
そういって興奮したように手を振る彼の姿は、幻想的なこの場所と合間って神秘的にすら感じた。
KP(のぎ)
しかし、貴方は目にするだろう。
水面だ。
貴方の足元には紛れもなく己が映し出されている。
恙の足元の水面に、彼の姿は写ってはいなかった。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
恙さんの足元を見て、それから顔を見た
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「悪いけど、私はもう遊びたくないの。遊び相手が欲しいなら、新しい母上を探してくれる?」
恙(のぎ)
「新しい母上、ですか?」
KP(のぎ)
相変わらず水面には赤子の化け物や社の心臓と同じように、青と緑が混ざり合い触腕をうねらせ蠢き続ける粘液の塊が、貴方を逃がさないとばかりに広がる姿が映し出されている。
恙(のぎ)
「でも母上は恙が何も言わずとも恙を見つけて下さったのでしょう?恙は嬉しゅうございます!」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「ツツガを見つけた……っていうのは、これのこと?」 社の中にある肉塊を指差します
恙(のぎ)
「その恙は動けなくて寂しいのです」
恙(のぎ)
「遊びも満足に出来ず、恙は悲しいのです」
恙(のぎ)
「だから母上、どうか恙に慈悲を下さいな」
KP(のぎ)
抱擁をよがる赤子のように両手を広げ、恙は言う。
水面に映る触腕は、貴方を捉えんと広がっていた。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「アナタ達の境遇に同情してずっとここに居てくれってこと?」
恙(のぎ)
「恙は歌が聞きたいのです。母上に抱きしめられながら、子守唄を歌って欲しいのです。恙は共に歌いたいとずぅっと思っておりました!」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「そう。私が仮にそうしたとして、次は化粧の上達具合を見て欲しいだとか、甘味を食べて欲しいだとか、ずっとずっと言い続けるんでしょ」
恙(のぎ)
「そうですね、一緒に居てくださるのならば恙はなんだって幸せなのです」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「そんなのお断りよ。同情はするけど、人生をかけて優しくするほどじゃないわ」
KP(のぎ)
ではここからED分岐です
KP(のぎ)
これからの行動によってEDが決まります。
まずはアイデアを振ってみましょう
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(13*5) アイデア (1D100<=65) > 36 > 成功
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ヨシ!
KP(のぎ)
ここの湖の水面は透き通り、まるで鏡のように美しく貴方の姿を映し出している、と思い至る。
また、鏡の歴史は、起源を辿れば水鏡であると思い出すだろう。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
湖は社に続く道があって、その道以外は湖上に立てず水中に沈むって解釈でいいですか?
KP(のぎ)
大体そのようなイメージで合っていますね
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「(鏡の中の別世界……こちら側が私にとって馴染みのない世界なら、あちら側が元の世界になるのかしらね)」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「(多分、社の心臓を潰してもいいことはなさそうね。一か八か、賭けてみるしかないか)」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
湖の中に飛び込みます。
KP(のぎ)
はい。では
KP(のぎ)
貴方は恙へ背を向け、湖へと体を躍らせた。
恙(のぎ)
「っ!嫌だ!行かないで母上!」
KP(のぎ)
今にも泣き出しそうな恙の声が貴方へ届く。ばちゃりと水面を叩く音にそれはかき消された。
KP(のぎ)
こぽりこぽり。
貴方はただ沈んでいく。
上へ上がろうにも不思議と上がれず、永遠に続く湖の底へと身を任せることしか出来ない。
KP(のぎ)
ごぽりごぽり。
KP(のぎ)
透き通り反射する空色、水の中だというのに瞳は全てを捉えている。
遥か上を揺蕩う水面も、波に揺れる己の衣服もはっきりと見える。
KP(のぎ)
ゴポリ。
故に貴方は気がつくだろう。
社が建っていたであろう孤島。
そこから滲み出てきたその存在に。
KP(のぎ)
一見すれば、それは青い粘液質の塊だった。
様々に変形する安定を知らない触腕と感覚器官をうねらせながら、貴方を捕える為に、母が子への玩具を取るように迫っていたのだった。
KP(のぎ)
唯一の存在、緑の深淵の女王【ゾス・サイラ】
彼女を目撃したことにより
SANc[1D8/1D20+1D4]
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
FEVER TIMEだァ……
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=42 正気度 (1D100<=42) > 91 > 失敗
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
1d20+1d4 (1D20+1D4) > 5[5]+3[3] > 8
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
強いな?
system
[ ロビン・ロバーツ ] 正気度:42 → 34
KP(のぎ)
発狂判定は免除します
KP(のぎ)
歌が、水中だというのにやけに鮮明に聞こえる。
美しく狂気的で、悍ましく蠱惑的な歌声だった。
聞いてはいけないと本能が激しく警鐘を鳴らす。
早く、彼女に捕まる前に沈み切らなければ。
KP(のぎ)
では、これより<POW×5>の判定を3回行う。
クリティカルは2回分の成功、ファンブルは2回分の失敗として処理を行う。
耳栓をしていれば判定に+20%の補正がかかる。
判定に2回以上失敗で歌により従属させられる。彼女に捕まり、ロストとなるだろう。
KP(のぎ)
耳栓をしているため+20の補正。覚悟がきまりましたらどうぞ
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
やります!!
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(14*5+20) POW*5 (1D100<=90) > 13 > スペシャル
KP(のぎ)
1回目成功
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(14*5+20) POW*5 (1D100<=90) > 34 > 成功
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
よーしよしよし
KP(のぎ)
2回成功ですがあと1回振ってみましょうか!
成功した場合は生還報酬に幾らかプラスしましょう
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
はい!!
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ccb<=(14*5+20) POW*5 (1D100<=90) > 8 > スペシャル
KP(のぎ)
えらい!!
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
生きる意志に溢れている
KP(のぎ)
貴方は彼女の歌を振り切り沈み続けた。
KP(のぎ)
どんどん周りが黒く染まっていく。
KP(のぎ)
息が苦しい。
KP(のぎ)
ごぽり
KP(のぎ)
最期の泡が口から溢れた。
???
KP(のぎ)
ふと、妙な肌寒さとぐっしょり濡れた感覚で貴方は目を覚ます。
KP(のぎ)
体は異常に重く、満足に動かすことが出来ない。
目に入るのは澄んだ青空と刺すような日光だ。
KP(のぎ)
耳に嵌めていた耳栓はいつの間にか外れてしまっていたのか、さわさわと木々が揺れる音がする。
KP(のぎ)
ああ、そうだ。自分は旅行に来ていたんだ。
それで有名な観光地の湖へ訪れて、それから。
女性(のぎ)
「大丈夫ですかっ!私の声が聞こえますか!?」
KP(のぎ)
その声をきっかけに貴方の脳は状況を理解する。
ざわざわと人が貴方を取り囲み、慌てた様子で電話をかける者や心配そうに様子を伺う人もいた。
KP(のぎ)
思い出したように息を吸い込み激しく咳き込む。
KP(のぎ)
ごぽりと、口から水が溢れた。
KP(のぎ)
全身びしょ濡れで体に張り付く全てが煩わしい。
KP(のぎ)
ふと、手が繋がれていることに気づき無意識に力が入る。
繋いでいるのは声をかけてきた人物だ。
女性(のぎ)
「意識が!良かった…!」
女性(のぎ)
「貴方、湖で溺れていたんです。すぐに救助されたのに意識がなかなか戻らなくて…」
「今救急車を呼んでます、あと少しの辛抱ですよ」
KP(のぎ)
そう言い、繋がれた手を優しく握り返す。
その手はあの空間で出会った彼よりも暖かかった。
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「……そう」
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
「私の勝ちね、ツツガ」 手の温かさを感じながら、小さく呟きました
KP(のぎ)
幸いにも体に異常は見つからず一日の入院で退院することが出来た。
後日、ニュースなどで貴方は知るだろう。
あの湖で新たな溺死者が出たらしい。
どうすることも出来ない、と貴方は思う。
KP(のぎ)
湖に溜まった”澱”に悪意などありはしなかった。
故にこれからも彼は歌い、誘い続けるのだろう。
KP(のぎ)
それでも、自分は生きている。
その事実を今、ただただ噛みしめ続ける。
CoC「恙澱」
END:帰還
KP(のぎ)
以上にてシナリオクリアです!おつかれさまでした!
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
生還ヨッシャアアアアーーーーーーー!!!!! お疲れ様でした!!!!!!!!
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
恙くんの会話可能対話不可能な不気味さやほんのり軽めのリアルアイデアが求められる作りがとてもよきだ……(しみじみ)
KP(のぎ)
えーっと、恙の知能は赤子と大差ないので実は難しい質問には答えられない上に、探索者のことは何を言われようとも”母上”だと認識して覆ることはありませんね
KP(のぎ)
男性探索者もママになれます
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
男もママにしてしまう なんて罪深い存在なんだ
KP(のぎ)
今回ミナカミさんでこのシナリオ回すの8人目なんですが、3人ロストしたうちの2人が男性探索者で、最後の場面で恙に同情しちゃって現実に帰らないパターンでした
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ああ~~~……優しい探索者だと帰らないパターンもありますもんねこれ
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
芸術(イカサマ)持ってる女が優しいはずもなくサッサと帰ってきてしまった
KP(のぎ)
ゆらんさんは高難易度選択して最後に途中の部屋で回収した花を心臓に供えて水面ダイブしましたね
KP(のぎ)
wwwww
KP(のぎ)
今までで一番辛辣だったかもしれないですwwww
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
ふっふwwwwwwwwwwwww ごめんな恙くん 次のママに優しくしてもらってね
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
花を心臓に供えてダイブするの、やさしさのバランス感がいいな……
ロビン・ロバーツ(ミナカミ)
正気度削りもかなり激しめでそういう意味でもハラハラしましたね
KP(のぎ)
そうなんですよ、ごっりごり減ります