ゾンビサバイバル 51日目

【アクシデント】窓際に追い詰められた! 隣の建物に飛び移るしかない! 今が22時~10時ならダメージなし。それ以外なら9のダメージ! いずれにせよ食糧:-3
(→12時に診断、9ダメージ)

 廃屋の探索中、老軍人と離れた僅かな隙を突くようにゾンビの群が現れた。退路を求めて逃げ回っているうちに窓際に追いつめられる。窓の外には隣の廃屋があり、飛び移ることが出来るかどうか微妙な距離だ。しかし、もはや退路はここにしかない。窓枠に足をかけ、隣の廃屋に向けて跳んだ。
 伸ばした手は、窓に届かなかった。重力に引かれて体は落ち、地表に叩きつけられた。二階から跳んだ事、落下地点にゴミの山が築かれていた事から致命傷には至らなかったが、息が詰まり鈍痛が走る。無理矢理体を動かして立ち上がると、廃屋から銃声が聞こえた。老軍人がゾンビと遭遇したのだろう。

HP20 食糧22/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

52日目

【探索】瀕死の元政治家を発見。死の直前、隠されたヘリポートの場所を教えてくれた。この地獄から脱出できるかもしれない! クリアフラグA(アイテムではない)を得た。食糧:-3
(→ユツキさん宅のマイメアとクリアフラグA⇔食糧30で交換)

 瀕死の男が語る内容は、隠されたヘリポートの大まかな位置や内部の情報だった。頭に叩き込んでおくが、細かい場所が分からない限り活かしようがない。ゾンビにはなりたくないと男は泣き喚く為、痛みの少ない方法で男の命を絶ち、ゾンビ化しないよう頭部を潰した。これで情報料代わりにはなるだろう。
 その後マインドとメアに会い、ヘリポートの情報を求められた為今しがた得た情報をそのまま告げる。偶然にもそれが彼らが求めていた情報らしく、礼代わりに大量の食糧を渡された。これでは二人が飢え死にするのではと思ったが、マインドは「今日でこの世界ともオサラバできるからいいよォ」と言った。
「この情報が嘘だと言う可能性もあるだろう」ラウルが同じ立場なら、情報の真偽を確かめてから食糧を渡す。「君はバカ正直だからねェ」とマインドは厭らしく笑った。「それに、君と一緒に脱出なんて嫌だヨォ」マスターと二人で脱出する。それがマインドの願いであり、第三者は要らない。そういう事だ。
「じゃあねェ。情報が嘘だったら食糧奪いに行くよォ」「私からも。頑張って脱出してね!」マインドとメアと握手を交わし、二人の背中を見送った。一人は幼い看護婦。一人はその看護婦に執着する美丈夫。奇妙で性格の悪い二人組だったが、彼らがこの地から脱出する事に対しては素直に祝おう。

HP20 食糧49/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

53日目

【休息】異様に腹が減る・・・いや、欲しいのは普通の食べ物だ。まだ大丈夫、ゾンビにはなっていない。と自分に言い聞かせつつ「現在HPの1割(端数切り捨て)」点の食糧を失う。
(→食糧-2+公式イベント「病院警備」を利用してHP+15、食糧-3)

 ゾンビに噛まれた覚えはないが、引っ掻かれた覚えはある。裂傷でも感染する可能性は存在するのだろうか。万が一の可能性を考えて「俺がゾンビになったら殺してくれ」と老軍人に頼んだ。……死んだ場合は、脱出の情報と引き換えに「仕事」を引き継ぐよう彼に頼んでもいいのかもしれない。
 ラウルの衰弱を読み取ってか、老軍人の提案で病院へ行く事になった。診察を受けた結果、とりあえずは感染していないらしい。ついでと言わんばかりに怪我の手当ても受け、体の調子が幾分かマシになる。礼代わりに警備を引き受けたが、幸いにも何者かの襲撃を受ける事は無かった。

HP35 食糧42/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

54日目

【戦闘】「俺にも武器をくれよ」と付きまとう青年。だがいざ戦いになると逃げ出して即食われた! 7のダメージ! 拳銃、ライフル、バット、日本刀ひとつを失う(持っていれば)

 武器が欲しいと付きまとう青年に老軍人が与えたのは一丁の拳銃だった。失っても痛くない武器である事は明らかで、青年がゾンビに食われて拳銃が使い物にならなくなっても老軍人はさして動揺しなかった。ただ少し悲しそうな顔をして「守れなかったな」と呟いて青年を弔っていた。

HP32 食糧42/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

55日目

【休息】発見した死体が、大事に抱えていた食糧を食べたところ、ひどい腹痛に悩まされる。呪いだろうか・・・6のダメージ! 食糧:-2

 味覚も嗅覚も鈍くなっている。死体が抱えていた食糧が痛んでいる事にも気付けず、今日は結局探索も出来なかった。老軍人と二人で腹痛に耐えている間ゾンビに襲われなかったのは、唯一の幸運だった。……いや、何事もなく一日で腹痛が収まった事も幸運だろう。

HP26 食糧40/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

56日目

【アクシデント】まだ大丈夫、自分は運が良い・・・そんな余裕が命取り! 就寝中ゾンビの接近を許してしまう! HP90以上なら20(さもなくば10)のダメージ! 食糧:-2
(→10のダメージ)

 生暖かい不快な風を感じた。首筋に定期的に吹きかかるそれが何者かの吐息である事に気付き、身を翻すのと同時に足に激痛を感じた。足が動かず半身を起こして見ると、先程までラウルの頭があった辺りに一体、そして足元に一体のゾンビが座っていた。足元に座っているゾンビはラウルの左足をしっかりと掴み、枕元に座るゾンビはラウルを捉えようと腕を伸ばしてくる。
「……どけッ!」
 咄嗟に荷物から釣り竿を取り出し、枕元のゾンビの額を突いた。次いで足を掴むゾンビの頭を殴りつける。どちらもゾンビを倒すには至らないが隙は生み出せる。
「ルーデル!」
 老軍人はどこだ。辺りを見回してもその姿は無い。危険が無いか辺りを巡回しているのだろうか。そうだとしたら、もう少し時間を稼がないといけない。足を押さえられ釣り竿しか武器が無いこの状況下では、彼の銃器が無ければ二体のゾンビは倒せない。
 足を掴む力が強まる。激痛が走り、骨が軋む音が聞こえた気がした。ゾンビは片手で左足を掴み、空いた手で右足をもがっしりと掴んだ。容赦のない痛みに釣り竿を取り落しそうになる。
 枕元にいるゾンビはゆっくりと立ち上がり、ラウルの右肩を掴んで強引に押す。ゾンビの爪が右肩に食い込み、理性を感じさせない力にそのまま押し倒されてしまう。
「……離……せ……!」
 釣り竿を振るい、素手での殴打も試みるがゾンビは一切怯む気配を見せない。それどころか両足を握る手の力はますます強くなり、右肩ではなく右の二の腕を押さえられてしまう。枕元のゾンビがゆっくりと顔を近づけてくる。ふごー、ふごー、と醜い呼吸音と耐え難い腐臭が顔を覆う。
 このままではゾンビに食われてしまう。それだけは避けなければならない。左腕一本で抵抗するが、ゾンビの体はびくともしない。不意打ちでも与えられれば話は変わってくるのだが、この状況では最早不意打ちなど不可能だ。
 ゾンビの顔が首筋に近づく。頸動脈を食いちぎられ、首から派手に血を流しながら息絶える姿がリアルに想像できる。
 まだ死にたくない。しかし、打つ手がない。これ以上足掻いても苦しみが増すだけではないか? 今出来る事と言えば、安らかに死を受け入れる事しかないのではないか?
 ラウルは一つため息をついて、全身に込めていた力を抜いた――瞬間、銃声が響いて両足を掴む力がふいに緩んだ。さらに銃声は響き、首筋に噛みつこうとしていたゾンビがにわかに力を失いラウルの上に折り重なるようにして倒れた。
「生きてるか?」
 痛みでかすむ視界の中で、老軍人の声がした。

「下手に巡回はしない方が良いな」
 ラウルの傷の手当てをしながら、老軍人はそう呟いた。
「今回はゾンビの接近に気付けなかった俺も悪かった」
「いや、お前はお前が思っている以上に疲れている。気付けなかったのも無理はない」
 幸いにもゾンビに噛まれてはいなかった。両足と右腕を掴まれ爪が食い込んだ時の傷ぐらいしか目立った外傷は無いが、そこから絶えず血が流れ続けている。暫くの間は歩く事で精一杯だろう。
――果たして、この状態でゾンビに襲われても無事でいられるのだろうか?
「……お前とまた一つ、別件で取引をしたい」
「取引?」
「俺がこの街に来たのは、人探しの仕事を請けたからだ。その仕事はもう終わって、後は帰って依頼主に報告するだけだ」
「それがどうした」
「もし俺が死んだら、俺が掴んでいる情報は全てお前に渡す。その代わり、この街から脱出したら依頼主に結果を報告しておいてくれ」
「笑えない冗談だな」
 老軍人は不快そうに顔を歪めた。
「可能性の話だ。無事に脱出出来たらこの話も無かった事に」
 これからも生きる為に努力はする。しかし、それでも死ぬ可能性は日々高まってきている。それに備えて話をしておくことは無駄ではないはずだ。
「……可能性の話として、頭の片隅に入れるだけ入れておこう」
 老軍人は渋々と言った様子で頷き、ゾンビだった物体の後始末を始めた。

HP16 食糧38/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

57日目

【探索】飢えた野犬の群れを撃退。どうやらゾンビ化していないようだ。こんなものでも食糧だ・・・。3のダメージ! 食糧:+4

 群れを殲滅させて死体を検分している時に気付いたが、ゾンビ化していない野犬とは珍しい。老軍人から大振りのナイフを借りて野犬の死体を解体し、新鮮な肉を得る。痩せている為一頭当たりの量はたかが知れているが、それでも今日や明日はこれで凌げるだけ有難い。

HP13 食糧42/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

58日目

【アクシデント】食糧があるという場所への地図を発見。だが、まだ残っているのか? 今が24~11時なら食糧+5。それ以外なら徒労に終わって食糧:-5。
(→0時に診断、食糧+5)

 食糧のありかを示した地図を手に入れたので、食糧を探すついでにその近辺を探索する。食料は呆気なく見つかったがそれ以外に収穫は無く、両足と右肩の傷は相変わらず痛む。暫くは静養すべきだろうかと考えたのは一瞬で、すぐにその案は捨てた。数日大人しくした程度で改善するとは思えない。

HP13 食糧47/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

59日目

【戦闘】クローゼットからゾンビが現れ、至近距離でのとっくみあいに! 6のダメージ!(この戦闘では拳銃、ライフル、ショットガンの効果を受けられない) 食糧:-1

 最早クローゼットからゾンビが現れても不思議でも何でもない。取り押さえて老軍人に止めを刺す算段だったが、予想以上にゾンビの力は強く取っ組み合いにもつれ込んだ。程なく老軍人が駆けつけてゾンビを打ち殺したが、どうやらゾンビを抑え込める力も無いほどに体力を消耗しているようだ。

HP10 食糧46/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

60日目

【戦闘】厄介なことに、知性を残したゾンビが投石で遠距離から襲ってくる! 5のダメージ!(この戦闘ではバット、日本刀、チェーンソーの効果を受けられない) 食糧:-2

 人としての意識を失っても知性を持つゾンビがいる。大量の石を持ち運び遠距離から襲うゾンビがいても不思議ではない。ラウルが囮を務め、老軍人が回り込んで死角から一網打尽にした。老軍人は一人で始末をつけると言ったが、ここで彼までもが重傷を負ってはならないとその申し出を断った。

HP7 食糧44/歴戦の老軍人(戦闘ダメージ最大3)釣り竿(HP-1食糧+1、1日につき最大3回使用可)/クリアフラグA・B/館発見済

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