不思議な空間
KP(しこん)
ロクロは詩織様へ【猿野翔太が自殺した理由】を尋ねました。
KP(しこん)
詩織様の答えをどうぞ。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「『わたし』が長年一緒に過ごして、『わたし』が大切に思っている翔太君は自殺していません」
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「そのため、あなたの問いは成立しません」
ロクロ(しこん)
「―――なるほど」と、ロクロが言うと同時に、
ロシロ(しこん)
「その通りだよ、魂さん!」とロシロが言います。
ロシロ(しこん)
「ロクロはロシロとは違う。正反対の、嘘吐きなの。だから意地悪なことを言ったのに、凄いね!」と、ロクロの足元にくっつきながらロシロは喜んでる。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「ついでに言えば、宝石が3つ必要というのも嘘でしょう? 本当は4つなのではないですか?」
ロクロ(しこん)
「おや。ならばその4つ目の宝石は何処にあるのでしょうか?」とロクロは尋ねます。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「翔太君が自殺した世界の『わたし』の宝石……わたしの中に隠れているか、あるいはあなたが隠し持っているのではないですか?」
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「それかあの世界に残っているのかもしれませんね。あの部屋そんなにちゃんと調べてませんでしたし。4つ目の宝石の正体は分かっていても、現在地までは推測するしかありませんよ」
ロクロ(しこん)
「まあ、大体お気付きになってるみたいですし…良しとしましょうか」フフフ、と笑ってます。
ロシロ(しこん)
「魂さん、4つ目の宝石も気付いたんだね!」小さく跳ねたあと、ロシロは詩織様に近付きます。
ロシロ(しこん)
「4つ目の宝石は、ここだよ」
KP(しこん)
と、ロシロが探索者の体に触れるとなにか引き抜かれる様な感覚を覚えるでしょう。
KP(しこん)
気が付くとロシロの手には【命の宝石】があり、探索者は脇腹から出血した状態となっています。正直堪えがたい痛みでしょう。
ロシロ(しこん)
「それが本当のアナタだよ。傷ついた魂さん」と、ロシロが詩織様へ教えます。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「っ……宝石を手に入れる度に痛みが増していましたが、やっぱりわたしは……」
KP(しこん)
3つの宝石と最後のひとつを組み合わせると、歪な形の宝石は【綺麗な球体】となります。その中で4つの光…4つの太陽が輝いているのが分かる筈です。
ロシロ(しこん)
「魂さん、これを持って」と、ロシロは球体になった宝石を詩織様へ渡します。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「……はい」 痛みに脂汗を垂らしながらも、ロシロちゃんから宝石を受け取ります。
KP(しこん)
詩織様が宝石を受け取ると…体の痛みは嘘のように消え、ふわりと、導かれるように宙に浮きます。
KP(しこん)
このまま身を任せるのなら詩織様が望む場所に帰ることができるでしょう。
KP(しこん)
詩織様の様子をロクロは楽しそうに、ロシロは不安そうに眺めています。
ロクロ(しこん)
「これでアナタは無事に帰る事が出来そうですね。ええ、とても良いことです」と、笑うでも淡々とでもなく、ただ穏やかにロクロは言いました。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「本来ならお礼を言うところなんでしょうが、あなたの意地悪さには散々振り回されましたからあまり言いたくないものですね」
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「……そうそう、もしかしたらの話ですけれど。あなた、大それたものに反抗して幸せになれない運命とか背負ってしまっていますか?」
ロクロ(しこん)
「質問の意図がよくわかりませんが……私はかの方を心から信仰し従っていますので。反抗など致しませんよ?」
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「ああ、そうなんですか。まあもしかしたらの話ですのでお気になさらず」 手をひらひらと振って何でもないように振る舞います。
ロクロ(しこん)
「ああ、もしかして………まあそのような方も、時折いましたね。まあアナタには関係のない話でしょう」何か思い当たったのかクスクス笑いました。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
他は特に聞きたいことはないかな……!
KP(しこん)
わかりました。
KP(しこん)
ではロクロが片手を上げて指を鳴らすと、この空間に浮いていた扉が全て開きました。
KP(しこん)
では、クライマックスイベントとなります。
KP(しこん)
詩織様が浮かび、どこかへ流されていく中…開いた扉の先の光景が、一つ一つ見えていきます。
【あなたが幸せに生きている未来があった。あなたは怪奇に巻き込まれたことなど一度も無い。家族と幸せに暮らしているのが見えた】
【あなたはあなたの知らない相手と結婚していた。子供がいる。たくさんの友人もいる】
【あなたはあの日猿野翔太とすれ違った。しかしその後二度と会うことは無かった】
【あなたは猿野翔太と出会った。】
いつも通りの日常。一緒に歩くいつもの町中。携帯の着信が聞こえる。
受け答えした選択、心に抱いた感情、石ころひとつで枝分かれする未来が、その数だけの扉があった。
あなたは幸せだった。
あなたは不幸だった。
あなたは笑った。
あなたは泣いた。
あなたは死んだ。
あなたは生きた。
あなたは あなたは あなたは
千にも万にも上る世界の端が見える。
KP(しこん)
先程介入した3つの世界もここから目にすることができるでしょう
KP(しこん)
詩織様が望むなら、これらのIFの世界へ飛び込む事も可能ですが……どうしますか?
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
いえ、元いた世界に帰ります。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
(他のわたしの邪魔をせず、わたしはわたしの人生を生きねばなりませんね……いや、まあ、死んでたらどうしようもないんですけれど)
KP(しこん)
わかりました。詩織様がそう選択するのであれば。
KP(しこん)
詩織様は沢山の扉の間を流れていき…やがて、あるひとつの真っ暗な扉にたどり着きます。
そのまま中へ中へと沈んでいくと、ふいにロクロの声が聞こえるでしょう。
ロクロ(しこん)
「いままで歩んだ人生を後悔したことはありますか?あのときこうすれば良かったと、ああだったら幸せだったと…」
ロクロ(しこん)
「ワタシが最初に言ったこと。あれはウソです。人生にやり直しなどなく、過去を変えることはできない」
ロクロ(しこん)
「けれど今アナタが生きている、アナタが選択した世界で…たったひとつでも失いたくない掛け替えのないものがあるのなら。それは幸福だと言えるでしょう」
ロクロ(しこん)
「それがアナタの、数ある選択の末に得た結果だからです」
ロクロ(しこん)
「迷える魂よ。君を正しい世界へ戻そう」
ロクロ(しこん)
「遊んでくれてありがとう」
病院
KP(しこん)
…詩織様が目を覚ますと、病院のベットにいました。
KP(しこん)
あの異空間での出来事は覚えたままです。
KP(しこん)
時間を確認すると、【猿野翔太】が死んだという連絡が入ったあの日の朝であることがわかります。
KP(しこん)
で、
猿野 翔太(しこん)
「………詩織様!」
KP(しこん)
と、【用事を切り上げ様子を見に来た】という猿野が心配そうに覗き込んでます。
猿野 翔太(しこん)
「あぁ……よかった……起きた……」半泣きです。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「……翔太君?」
猿野 翔太(しこん)
「猿野です、詩織様」
猿野 翔太(しこん)
「…昨日のこと覚えてますか?その、通り魔に刺されて病院に運ばれたんですよ」
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「通り魔、ですか……それで今の今まで眠っていたと?」
猿野 翔太(しこん)
「そうです。ずっと意識なくて……」
猿野 翔太(しこん)
「連絡を受けて…慌てて残りの仕事を他の人に変わって貰って、こっちに飛んで戻ってきちゃいました」
+ |
一方雑談窓では |
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ) 詩織父「通り魔死刑にできない???」 とか言ってるからなんか逆に落ち着く
KP(しこん) パパぶれねぇ
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ) 仕事してる場合じゃねぇ!!(病院にほぼ常駐しながら)(たぶんこの時は買い出しとかに行ってた)
|
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
「……心配をかけましたね。でも、多分もう大丈夫ですよ」
KP(しこん)
詩織様のお父さんは今ちょっと買い出しに出てます、とか行ってるのを聞きつつ、<現実では探索者が怪我をしたことで結果的に【相手】は死の運命から免れたのだ。>と、詩織様はふと気付くでしょう。
猿野 翔太(しこん)
良かった、と、猿野はようやく安堵した笑みをみせました。
KP(しこん)
…このあと詩織様が目覚めたという事で医者が診察を行いましたが、君の傷は医者が驚くほど順調に回復し、数日で退院できるとの事。
KP(しこん)
探索者は鈍い痛みを感じながらも今度こそ本当に安堵するでしょう。現実に帰還できたのだと。
KP(しこん)
ED1 現実世界への帰還
KP(しこん)
…ということで、ベストエンドです!おめでとう!!!
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
ワァァッァァアーーーーーーーーーーーーーーーー
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
KPありがとう……ありがとう……無事に帰ってこれた……
KP(しこん)
どきどきしてた
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
ED1の表示が出るまでどんでん返しに備えてた私の話はやめよう。
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
いやほんとKPの温情のおかげですありがとう この世界の猿野君の目が曇らずに済んだ
KP(しこん)
言いたい事に気付いてくれたお陰ですよかった…。 この猿野はちょっと涙目なのと途中で仕事投げたことによる減給くらいかな。たぶん。
KP(しこん)
では報酬とか成長とかさっくりやっていきますね!
雉子ヶ谷 詩織(ミナカミ)
はーい!